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2018.1.9
キッチンで調理するうえで欠かせないのが加熱調理機器です。
思い浮かぶのはガスコンロやIHクッキングヒーターですが、キッチンをリフォームするときには「何が違うの?」という素朴な疑問からどちらを選ぶかで迷う人が多いでしょう。
どちらにもメリットだけでなくデメリットがあり、「こちらを選ぶべき」という決定打のようなものが分からないかもしれません。
家庭によってキッチンのスタイルや求めるポイントが違うため、どちらがおススメかは一概に言えません。
そこで大事なのは、両者の特徴や良い点・悪い点をしっかり認識し、比較してみることです。
今回の記事では、キッチンリフォームで加熱調理機器を選びのヒントになるように「ガスコンロ」と「IHクッキングヒーター」について比較をます。
ガスコンロは、ガスを熱源とした加熱調理機器で日本では古くからキッチンで親しまれてきました。
かつての日本のキッチンと言えば、キッチン作業台の隣に設置するタイプのテーブルコンロが置かれていたので、そのイメージが強いかもしれませんね。
現在のガスコンロは、昔のようにガスコンロが独立しているタイプではなく、キッチンに埋め込まれているビルトインタイプが主流です。
リフォームをするときに、キッチンと一体化されているのでスッキリ感じます。
それに、配管がむき出しになっていないため、安心感があります。
鍋を近づけたり遠ざけたり、火力を自分で調節しながらの調理が可能です。
鍋を離しても火の力は伝わるので、中華鍋やフライパンを使って短時間でしっかり調理したい人にはガスの「炎」がおススメです。
鍋を振りながら「料理をしている」という感覚が味わえます。
市販の調理機器の注意書きで「IH対応」と書かれているのを見たことがある人も多いでしょう。
IHの場合には、対応の調理機器しか使えませんが、ガスコンロの場合にはどの調理用品でも使用できます。
リフォーム後にも自宅にあるものをそのまま使えるのが嬉しいですね。
ガスコンロの嬉しいメリットが停電時でも使えることです。
電気が止まって暗くなっても、お湯を沸かしたり調理をしたりすることができて便利です。
昔と比べるとお手入れしやすい商品も開発されていますが、ガスコンロはやはり掃除がしにくいです。
火を使うための形状になっているので、凹凸(おうとつ)が目立ちます。
特に「五徳(ごとく)」と言われる調理機器を乗せる部分は掃除が大変です。
日常的に調理で発生する油汚れをちょっと放置していると、素材によっては汚れのこびりつきや変色が気になることも。
こまめにお手入れしていないと、汚れが取りにくくなるのもガスコンロの特徴と言えます。
火が出ることで「火力の調節がしやすい」というメリットがある反面、やけどのリスクがあるガスコンロ。
調理中に洋服の袖口に引火して火災や、やけどを引き起こす可能性があるので注意が必要です。
微笑ましいお子さんのお手伝い時間が思わぬ事故に繋がるケースもあるかもしれません。
高齢の方の事故も発生しやすい傾向にあります。
ただ、現在のガスコンロは法律によりすべての機種にSiセンサーの搭載が義務付けられています。
そのため昔に比べるとかなり安心できる設備になりました。
Siセンサーには最低限下記の機能が搭載されています。
もちろん選択する機種によっては、さらに高機能になっています。
近年、キッチンリフォームで注目されているのが電気を熱源としているIHクッキングヒーター。
機器内部のコイルに磁力が発生して熱を伝えていく仕組みです。
直接的に火を使わないので安全性が注目されて導入する家庭が増えてきています。
IHクッキングヒーターのメリットを語るうえで外せないのが安全性でしょう。
火が発生しないので、調理中に衣類に引火するなどのリスクが避けられます。
センサーが反応するので「消し忘れ」対策もでき、お年寄りの一人暮らしでも安心感があります。
ただ、安全とは言っても調理するための部分はとても高温です。
火が見えないので油断しがちですが、表面を触ればやけどの危険があるので注意は必要です。
火を使って調理するときのように二酸化炭素が排出されません。
※発電所ではCO2は発生しています。
部屋の空気もクリーンな状態が続きます。
凹凸のあるガスコンロと違って、IHクッキングヒーターは平らなのが特徴です。
お湯や油の吹きこぼれもサッと拭くだけで対応可能。
毎日の習慣にすれば、清潔な状態を長くキープできます。
また、ガスのように上昇気流が出ないので汚れが周囲まで広がる心配が少なくて済みます。
ガスコンロにありがちなレンジフードの汚れもあまりありません。
調理時にはIH対応の鍋やフライパンを用意しなければなりません。
磁力を利用して加熱する仕組みなので、鉄およびステンレス素材が使用できます。
ただ、IHクッキングヒーターの形状に合うように、鍋の底が平らなことも条件なので、導入後には「IH対応」と記載されたものを購入する必要があります。
電気が熱源なので、なんらかの事情で停電が続くと調理ができません。
いろいろな工事パターンがありますが、同じ種別の熱源で「機器だけを入れ替える」というリフォームなら比較的簡単に行える方法です。
下記に考えられる工事パターンについて簡単に説明していきます。
すでにガスの配管があるので、機器本体の費用、取り付け工事、撤去費用等で対応ができます。
電源工事などが必要ないので、機器本体の費用にプラスして標準的な工事費用で工事ができるでしょう。
一般的なキッチンでは電力が足りないので、IHクッキングヒーターを使用するための専用の電源工事やブレーカーからの配線工事が必要です。
また、既存の機器の処分やガス配管の撤去の工事も必要です。
新たにガス配管を設ける必要があります。
住宅を建てたときからIHクッキングヒーターを使っていたケースでは、ガスコンロの設置が想定されていないため、新たにガスコンロを使う「ガス管」を配管するための工事が大がかりになります。
ただ、ガスコンロからIHクッキングヒーターにリフォーム、その状態を再度ガスコンロに交換するなど、「残っているガス管を使えるので新設しなくてよい」というケースならそれほど高額にはならないと考えられます。
熱源が違う調理機器へのリフォームの工事費は高額になります。
しかし、機器のグレードによってはトータルで見た場合にそこまで高額にならないことも。
どんな機器を選ぶか、そして住まいの状況によって総合的な費用は違ってくるので、見積もりをしっかり取るようにしましょう。
また、不明な点があれば工事業者に内容を確認して理解しておくことが大事です。
メリットやデメリットだけでなく、「どんな点を重視したいか?」
というキッチンに求める自分なりの理想の使い方に近い方を選ぶといいでしょう。
「中華鍋で本格的な料理を作りたい」のであれば、火が出るガスコンロが必須です。
「子供がいるから安全面を重要視したい」なら、IHクッキングヒーターがいいかもしれません。
ただ、グレードにもよりますが、現在の調理機器は高い機能がたっぷり詰まっています。
最新式のものだと、ガスコンロでも安全面やお手入れ面にかなり配慮されているものもあります。
どちらにすべきか家族で意見が分かれることもあるかと思いますが、それぞれの特徴をきちんと理解してから検討するようにしましょう。
メリットやデメリットだけで決めずに、重視する点やライフスタイルも考えて選びましょう。