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2017.12.29
浴室リフォームを考えるきっかけはそれぞれだと思いますが、「リフォーム」という言葉にはちょっとしたワクワク感が詰まっているもの。
「古くなった浴室を新しくする」ということだけでなく、お風呂が楽しくなるような「リラックス空間」へと変身させたいものですよね。
そこでお風呂のリラックスタイム実現のために、リフォーム前に考えておきたいポイントを紹介していきます。
築年数が古い住宅のお風呂の悩みで多いのが「浴室内が寒くて入浴が億劫」ということかもしれません。
本来なら「一日の疲れを取る入浴」はとても楽しみなものですが、寒いことがネックになり入浴そのものが億劫なのも分かる気がしますよね。
湯船に浸かってしまえばいいだろうという考え方もありますが、実はこれが結構リスクがあるものです。
冬の浴室ではヒートショックという事故が起きやすいことが話題になっています。
命の危険とも直結しているので、これを防ぐために浴室暖房を取り付けるリフォームが注目されています。
冬になると家族が過ごすリビングは暖房で室温は暖かくキープされていることがほとんどです。
しかし、一転して暖房のない浴室は寒い空間になっています。
暖かいリビングから寒い脱衣室へ移動し、衣類を脱いでさらに寒さを感じます。
震えた状態でさらに冷えた浴室へ入り、そして熱い湯船に入浴する…という温度差が体調を悪化させる原因になります。
「暖かい」「寒い」という短時間の温度差により、血圧を急激に高めたり低めたりするヒートショックが増加しています。
そこでヒートショック対策として浴室暖房が効果的と言われています。
浴室空間の全体を暖めることで、「浴室」と「湯船」の温度に開きを抑えることができます。
また、衣類を脱ぐ時にも寒さを感じるため、脱衣所も暖めるような配慮が必要になります。
浴室暖房乾燥機の取り付けは、お風呂の空間の清潔さもアップできます。
常に水を使う浴室は「カビ」の発生は避けられません。
そこで、浴室暖房乾燥機の設置をすれば、入浴後に乾燥機能を働かせてカビの発生を抑えることもできます。
雨の日に浴室の窓を開けられないときにも便利です。
お風呂のなかには危険な場所がいくつかあります。
古い住宅では特に気をつけなければならないでしょう。
脱衣室から浴室内に入るときの段差は、転倒のリスクを高めます。
高齢者や子どもたちだけでなく、誰もが転ぶ可能性はあるでしょう。
段差を取り除きフラットにすれば、つまずくリスクを減らすことができます。
水はけが悪い床材は濡れた状態が続くので、浴室へ入ったときの第一歩で転ぶことにも繋がります。
続けて入浴するなら、濡れたままの床なので気をつけなければなりません。
そんなときには、水はけのよい樹脂素材の床へのリフォームがいいでしょう。
滑りにくく安全な素材で、固いタイル素材と比較すると、仮に転倒した場合でも衝撃を吸収してくれるでしょう。
そして、最近の床材は滑りにくいだけでなくヒンヤリ感をおさえる「保温性」の機能がある素材もあります。
また、最近では硬くて冷たい印象があるタイル素材にも、滑りにくく温かみのあるものもあります。
それぞれにメリット・デメリットがあるので、どれを選ぶかは重要な判断となりますが、昔の素材と比べるとどの素材も機能性がアップしています。
浴室に入ったときの一歩目が安心なものへと変わることでしょう。
浴室で転倒のリスクを高める原因に繋がるとして、浴槽の高さがを指摘されることも多いものです。
健康上なんの問題もないような成人ならば、浴槽をまたぐときに何の負担も感じないかもしれません。
しかし、身長が低い子ども達や体力的に衰えがある高齢者は、浴槽をまたぐときにバランスを崩して転んでしまうリスクがあります。
昔から馴染まれていた和式の浴槽は、深さが60㎝くらいあり「肩までゆっくり浸かれる」というメリットの反面、深いことから「またぎにくい」というデメリットもあります。
また、肩まで入浴できることで心臓への負担もあるという考え方もされることが多いです。
そこで、またぎやすさを重視し浅めの浴槽にリフォームし、安全面に配慮するのも注目されています。
滑りやすい床、またぎにくい浴槽、脱衣室から浴室の段差…など、転びそうになるととっさに体を支えるシーンがあるものです。
そんなときに手すりなど、体を支えてくれるものがあるといいでしょう。
手すりの取り付けというと介護リフォームを思い浮かべるかもしれませんが、健康的な人も体力が低下しているときや病気になると身体機能が下がるので手すりがあると安全です。
浴室の手すりの取り付けは、年代を問わず、家族全員の安全のために考えたいリフォームなのかもしれませんね。
スペース的に余裕があるなら、浴室を広めにするリフォームもおすすめです。
スペースを広く確保することで、浴槽の形選びでも選択肢が広がります。
足を折り曲げて体を縮めて入るような浴室は「リラックス感」とはほど遠いものですよね。
浴槽をワンサイズ広めにすることで、足を伸ばしてゆっくり入浴ができます。
単に体を温めるものではなくリラックスすることができます。
また、子どもが小さいうちには、コミュニケーションの一環として一緒に入浴することもあるでしょう。
ワイドタイプの浴槽なら、親子で並んで入ることもできお風呂の時間が楽しみになります。
浴槽内部にベンチがついているタイプなら、半身浴でのんびり入浴したい人にもぴったりの形です。
限られたスペースで浴槽を広くできないという場合なら、浴槽の形を変えて対応することもできます。
一般的なストレート浴槽のほか、洗い場を少し広めにできる「ななめ浴槽」「コーナー浴槽」などもあります。
また、一般的に見られる長方形タイプの浴槽以外にも円形やタマゴ形のものなど見た目的にリラックス効果を生むものまであり、好みに応じた選択ができるかと思います。
それぞれのこだわりポイントを十分に考え、リラックスできる浴槽を見つけてみてはいかがでしょうか。
最近注目されているのがミストサウナ機能です。
お風呂に入るたびに、健康と美容の両方の効果が期待できる嬉しい設備です。
多くの人がイメージする「サウナ」は、温泉施設などで見られる高温で暑いドライサウナでしょう。
ドライサウナは、空気中の温度を高温にするので空気が乾燥しがちで体に負担があり、苦手な人も多いでしょう。
しかし、家庭用に作られたミストサウナは優しいサウナです。
まるで霧のような目に見えない水の粒子が浴室全体を包み、室温は40℃くらいと低めにキープされ極端に暑くなることはありません。
ミスト状の水粒子のおかげで、発汗作用があって毛穴の汚れ除去にも効果があります。
肌や髪にも浸透するので、体の芯から温まる健康効果、そして体に潤いを与える美容効果の両方が期待できると言われています。
浴室リフォームは、常に快適性向上のために商品も進化しています。
「お風呂でリラックスしたい」という理想を持っている人も多いでしょう。
せっかく浴室のリフォームをするなら、浴室暖房乾燥やミストサウナなどワンランクアップのリフォームを検討してみるのもいいかもしれません。
また、浴室は安全であるからこそリラックスできる空間です。
すべての家族が心地よく入浴するためには、転倒防止のリスクやヒートショック現象に配慮しながらリフォームすることも大事です。
形やデザイン、予算だけにこだわるのではなく、「お風呂が楽しみ」と思えるような安全で居心地がよくなるリフォームを考えてみてはいかがでしょうか。