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2022.5.20
トイレの種類と言えば、「洋式?和式?」というポイントが頭に浮かぶ人も多いかもしれませんね。確かに、大きく分けるとトイレはその2種類です。
しかし、近年の一般的家庭では「洋式トイレ」が主流となっています。
今回は洋式トイレに絞って便器や便座の種類や特徴についてお話しします。
トイレの種類には、大きい分け方をすると
に分けることができます。
タンクと便器がセットになっているものに「別売りの便座を組み合わせたスタイル」で、最も一般的と言われているタイプです。
さまざまなメーカーの商品のなかから選ぶことができます。
「このくらいの費用で選びたい」という予算をもとに、「こんな機能があればいいな」という機能性などを考え便座を組み合わせていけばいいでしょう。
組み合わせ便器の大きなメリットは、便座だけが壊れたときに対応しやすいこと。
新たに「便座」だけを購入して、交換するお手軽さが魅力です。
タンク部分は「手洗いあり」「手洗いなし」をお好みに応じて選ぶことができます。
ただ、トイレという狭いスペースにタンクを設置しなければならず、空間が狭くなってしまう点は理解しておきましょう。
もともと狭いスペースだと、タンクを設けることで、さらに圧迫感があるトイレ室内になるかもしれません。
また、便座が別売りとなることから、形状的には「凸凹」が目立ちます。
掃除がしづらい部分が出てくるのが難点です。日常的な簡単な掃除に加え、便座の下など盲点となりやすい部分を念入りにお手入れしなければならないでしょう。
掃除をさぼりがちの場合には、汚れがこびりつきやすくなります。
タンク+便器+便座が一体化したタイプを一体型トイレといいます。
シンプルでなめらかな形状で、デザイン的にも満足度が高めとなるでしょう。
組み合わせ便器と比較すると、凹凸はかなり少なめで、汚れがつきにくいのがメリット。
お手入れが楽になるので、「掃除が面倒」という人にもおすすめのタイプ。
ただ、不具合が起きたときに、部分ごとに交換できないのがデメリット。
組み合わせ便器と違い、不具合時の費用や手間がかかることが予想されます。
最近では、タンクを設けないタンクレストイレも注目されています。
一般的なトイレは洗浄後に流す水を溜めるため、便器の背後にタンクを設置して水を溜めます。
溜まっている水を使って便器内を洗浄するため「タンクに水を溜める⇒溜まったら流す」の時間が短すぎると次の人が流せません。
朝の通勤・通学前にトイレが混み合う…というように家族が多いと、そんなちょっとした待ち時間が煩わしく思うこともあるでしょう。
そんな悩みを解消するのがタンクレストイレです。
洗浄のための水を水道管から直接給水するので、水が溜まるまで待たなくても流すことが可能。
次の人がすぐに使っても、連続して水を流し使えるメリットがあります。
また、タンクレストイレは、見た目でも人気があります。
従来の「トイレ」とは違い、便器がコンパクトな設計。
形も今の時代に合ったスタイリッシュな雰囲気で、「トイレ空間のデザインにこだわりたい」という人にも受け入れられています。
タンクがないため、タンク下にホコリや汚れが溜まる心配もありません。
トイレ本体も凹凸があまりないため、お手入れしやすいのが嬉しいですね。
広々と清潔感のあるリラックスしたトイレ空間が実現できるでしょう。
ただ、価格的には全体的に高め。
予算的に余裕があるときは検討してもいいかもしれませんね。
水圧の弱さが設置の可否に関係することがあるので、自分が選んだ機種が取り付けられないケースもあります。
便座もいくつかの種類に分けられています。
普通便座は、便座に機能性を持たせていないシンプルなタイプ。
単に「座るだけ」の便座です。最近では、あまり見かけないかもしれませんね。
電気配線も必要なく、便器の上に乗せる簡単な工事で済みます。
機能がない分、便座の価格もリーズナブルというメリットがあります。
普通便座の現状から、暖房便座や温水洗浄便座へ交換するときには、電気工事がともないます。
暖房便座は、ヒーターを内蔵してあるタイプです。
座った瞬間にヒンヤリするのを防いでくれるので、気温が寒くなる冬場には大活躍です。
「冬のトイレが大変」という人に向いている便座と言えるでしょう。
温水洗浄便座は、用を足したあとにスイッチの操作をし、出てきた洗浄水でおしりを洗える機能を持ったタイプです。
洗浄機能以外にも暖房機能、乾燥機能、脱臭機能など多機能なものがメーカーごとにプラスされています。
今では家庭やスーパーなど多くの場所で温水洗浄便座が定番ですよね。
一般的に、「温水洗浄便座=ウォシュレット」というイメージが定着しているかもしれません。
実は、この「ウォシュレット」はTOTOが展開する温水洗浄便座の商品を指し、メーカーによる登録商標なのです。
そのため、TOTO以外のメーカーでは「ウォシュレット」という言葉を使うことはありません。
INAX(LIXIL)の温水洗浄便座は「シャワートイレ」という呼び方で、メーカーごとに呼び方が異なります。
世間的に「ウォシュレット」という言葉が浸透したのは、そもそも日本で温水洗浄便座を一躍有名にした先駆けがTOTOだったためです。
それまで普通便座が当たり前だった時代に、「トイレでおしりを洗える!」というインパクトが人々に衝撃を与えました。
それ以降、日本のトイレは「和式トイレ⇒洋式トイレ+温水洗浄便座」が主流となっていったと言えるでしょう。
ボタンひとつで強弱をつけながら、「おしりの洗浄」「おしりの乾燥」ができる嬉しい機能を持った便座のタイプです。
温水が出てくる仕組みの違いから、「貯湯式」「瞬間式」に分けられます。
貯湯式の場合、お湯を貯めておくタンクが内蔵されています。
温水洗浄機能を使う・使わないにかかわらず、常に温水を貯めておくスタイルです。
おしりを洗浄するときにスイッチを押すと、タンクからお湯が出てきます。
そのため、一回の排泄で何度も使っていると、次第にタンク内のお湯が切れてしまうことがあります。
お湯を使い過ぎて“水”になったら、次のお湯が温まるまで水しか出ないので、少し待たなければいけません。
一方の瞬間式は、洗浄するたびに“温かい洗浄水”が出る仕組み。
瞬間的にお湯が出るので、一度の洗浄で使い過ぎても水になることはありません。
貯湯式と瞬間式を比べた場合、電気代に違いがあります。
温水機能のスイッチを切らないかぎり、温水を常に貯めておく貯湯式は電気代が高くなります。
温水洗浄便座では、「洗浄&乾燥」をベースとして、たくさんの機能を搭載していて、メーカーおよび商品によってついている機能が異なります。
そんな機能のひとつとして、最近注目されているのが、便蓋の自動開閉機能。
センサーが人の気配を察知すると、蓋が自動で開いたり閉まったりする便利な機能です。
蓋の閉め忘れが多い人にはぴったりかもしれませんね。
また、節電機能もかなり魅力的。
便座のお暖房機能を使っているとき、「便座のヒーターを24時間つけっぱなしはもったいないな」と思うもの。
そんなとき、人が使う時間帯を察知し、省電力で運転してくれる機能は魅力的となるでしょう。
昔は、トイレと言えば「便器があるだけ」という簡素なもので、閉鎖的な空間でした。
しかし、トイレ業界は年々進化しています。
今では、各メーカーからデザイン的にも機能的にも快適な商品ばかり発売されていて、日本のトイレは世界的に見ても「綺麗」「快適」と注目されているほどです。
メーカーごとに商品の詳細は異なりますが、便器や便座の種類について大まかに知っておくとリフォームするときに選びやすくなります。
種類やデザイン、機能の違いで価格や使いやすさも変わってきます。
トイレに期待する優先度を明確にして、自分に合ったトイレを選ぶようにしたいものですね。